俺のあさごはん

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今日は雨が親の仇の様に降っていた。俺は雨が好きじゃない、もっと詳しく言うと傘が嫌いなんだ。
左手でカバンを持つとする、晴れ曇り雪なら右手が開いている。
左手でカバンを持つとする、雨なら右手で傘を持つ訳だよワトソン君。
ジーパンの右前ポケットに携帯、左前ポケットにポケウォーカー、右後ろポケットに財布、これがガキの頃から築き上げてきた俺の黄金配置なの、で、傘を右手で持つとジーパンのポケットに手を伸ばす動作がテンポ良く行かないのよ。もうめっちゃイライラするんです、左手に傘を持ち替える動作が億劫でしょうがないんです。

雨で思い出した、中学３年間の生活の中１回だけ告白されたこと思い出した。
いいからちょっと黙って聞いてほしい、ここからシリアスモード入るから聞いてほしい、目と眉毛が近づいてちょっと真顔な感じで話すから聞いてほしい。
その日も雨が降ってて、クソ寒い技術室で思いの丈を１班６人の前で打ち明けられた。
その女になにか好かれるような事実があったか思い返してみたけれど、委員会は一緒じゃなかったし、クラス役員も一緒じゃなかった、会話も片手で数える程しかしたことなかったし、放課後の教室で２人きりなんてラブコメ展開もなかった。
そんな訳だったから「へ、へえ」と言ってそこで会話を終わらせた記憶があるんだ。
で、今日そのことを思い出した、ふっと思い出した。
考えてみれば、俺に好意を抱いてる人間だったんだって思った。会話もないのにどこかで俺のことを見ていて、且つ好意を抱いた人。そんな人間ともっと話せばよかったと後悔した、俺のどこが良くてどこがダメなのか聞きたいと後悔した、自分じゃわからない自分のことを聞きたいと後悔した。
だってあれだよお前ら、自分のことを好きな人間だぞ、そんな人間とまともに話せる機会があったのにそれを無為にしたんだ。
今日買ったパーカー違うのにすればよかったとかいうレベルの後悔じゃない、織田信長が本能寺行かなきゃよかった・・・ってレベルの後悔なんだ。


そして小一時間前、その女とばったり会った。運命とかあるならそういう類の再会だと思った。
俺より女の方が驚いていた様で、目が点になるっていうのは、こういうことをいうんだな。と関心した。
１拍置いて女が「な、なにししてるの？」と、目を泳がせながら言ってきたので俺は言ってやった。
「お前のこと考えてた」


最後の薄ら寒い文章は小原くんに書けって言われました。書かないとお前が寝てる間に１２インチのブラウン管テレビに変えてやるって脅されました。酷いやつです。



追記
１１月１１日がポッキーの日とか去年言ってたのはどうなったんですか

1. 2009/11/11(水) 20:33:27
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